豊橋市の「多目的屋内施設(新アリーナ)と豊橋公園東側エリア整備運営事業」について事業継続の賛否を問う住民投票は3日告示される。参院選と投開票(20日)が重なるため投票を呼び掛ける運動はできない。街頭では最後の呼び掛けをする市民でにぎわった。
事業継続の推進派「新アリーナを求める会Neo」と「新アリーナ・豊橋公園整備を応援する会」は1日、豊橋駅東口の円形広場で「住民投票には賛成に〇」と題した集会を開いた。第1部の街頭パネル討論に続き、2部は市民らが次々と登壇し、新アリーナ事業への賛成理由などを語るマイクアピールを催した。
パネル討論会は「Neo」の小林佳雄代表(物語コーポレーション創業者)、市内出身でホラー作家の藤白圭さん、まちづくりコンサルタントの木下博貴さん(地域計画建築研究所)が登壇。事業継続がもたらすまちづくりや地域経済への影響、市民の誇りや愛着の醸成などを切り口に意見を交わした。
小林代表は「新アリーナや公園再整備で市内や周辺からの集客力が高まる。これまで『なんとなく田舎(いなか)』だった豊橋が都会的に生まれ変わる。大都市へ流れてしまう若者にも大きな刺激となる」と将来への期待感を示した。
藤白さんは創作活動をする立場から「音楽やアート、コンテンツビジネスの拠点に新アリーナがある。その分野で若者が将来の夢へ向かうきっかけになる」と語った。
一方、賛成派に先駆けて「豊橋公園の緑を未来につなぐ会」など反対派市民らは6月29日、豊橋公園から中心市街地をデモ行進し、計画中止を訴えた。
この日は約90人がデモ行進に参加した。豊橋公園から札木通り(旧東海道)や駅前大通り、広小路通りなどを経て目的地の豊橋駅東口までの3・2㌔を約1時間15分で歩いた。
拡声器を使った先導者の掛け声に続いて参加者は「アリーナ反対」などと声を上げた。「住民投票では事業継続の反対に〇」などと書かれたプラカードを手に、沿道の通行人らに訴えた。
主催者の一人、藤田茂樹さんは「参院選の公示を前に反対派市民が一つになるためにデモ行進を企画した。選挙期間中は投票呼び掛けなどの運動が大幅に制限される。少しでも多くの市民に印象付けたかった」とその意図を説明した。
デモ行進後は駅東口のペでストリアンデッキで集会もあり、反対派の市議(新しい豊橋、共産、みらい市民)らが演説した。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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