【豊橋カレーうどん】「見て楽しく食べておいしく」 創業50年超えの「砂場」とVTuber「あひるナッツ」が異色コラボ

　日本カレーうどん協会の公式アンバサダーでＶｔｕｂｅｒ事務所「ＮＯＡプロダクション」代表の東雲まめりさんが、「カレーうどん甲子園」で金賞受賞店の「砂場」の担当者にＸ（エックス）を通じてオファー。店側は「豊橋カレーうどんをＰＲする機会になるなら」と了承した。

　東雲さんが砂場を選んだ理由について「カレーうどんの見た目の美的センス、芸術的な盛り付けにひかれた。どうしても砂場さんとやりたかった」と語る。11月初旬、大会と連動企画として開かれていた「Ｖｔｕｂｅｒ甲子園」で１位を獲得したＶｔｕｂｅｒの「あひるナッツ」さん監修で、メニューの開発が始まった。

　店員の伊奈さとみさんと兄新樹さんが中心に考えた。うどんの下にとろろとご飯が入った「豊橋カレーうどん」の原型と、豊橋市の市章をイメージしたチーズと大葉入りの油揚げやウズラ卵など地域性を出しつつ、「かわいらしさ」にこだわった。リスのしっぽが特徴の「あひるナッツ」さんの世界観を再現するため、リス型のクッキーやハート型のニンジン、ナッツ、木の枝のプリッツなどをトッピングした。食物繊維やビタミンＤが豊富で体にいい材料を多く採用した。

　クッキーとカレーは不釣り合いに思われたが、甘さ控えめで作ったため、常連客からは「意外と合う」という声も。豊橋観光コンベンション協会主催の「豊橋カレーうどん15周年スタンプラリー」で１００食以上食べて脚光を浴びた「魔王」ことオルクスさんは、セットでついてくる「豊橋うどんあいす」に残しておいたクッキーをトッピングし、周りからうらやましがられていた。キャラクターの特製シールがついてくる。

　初日の11月25日、店の公式Ｘなどを見てファンらが訪れ、期待以上に売れた。伊奈さんは「普通のカレーうどんのトッピングと紛らわしいのでよく間違えそうになる。慣れている頃には限定メニューは終わっている」と笑った。続けて「『おいしかった』『面白かった』などポジティブな意見が多くてありがたい。見て楽しい、食べておいしいメニューなので、ぜひ一度食べてみてほしい」と話している。