豊橋市は、戦国時代から江戸時代にかけて東海道の要衝となった「吉田城址(じょうし)」と、三河・遠江の国境に位置する山城「船形山城址」の往年の姿を描いた復元鳥瞰(ちょうかん)図ポストカードを11月1日に発売する。両城郭の鳥瞰図がグッズ化されるのは今回が初めてで、同月28~29日に新城市で開かれる「第33回全国山城サミット新城大会」に合わせて企画された。
作画を手がけた香川元太郎さん(1959~2024年)は、愛媛県出身の日本画家で、城郭の復元イラストや歴史考証画の第一人者として知られるイラストレーター。城郭に関する深い知識を生かした精巧なイラストは歴史雑誌や教科書にも多数掲載され、2023年には日本城郭特別賞を受賞した。また、幼少期の記憶やわが子への思いから考案した「迷路絵本」シリーズ(PHP研究所)は、累計発行部数300万部を超える大ヒット作となり、世代を超えて親しまれている。
今回ポストカードとなった鳥瞰図は、これまでガイドブックなどに掲載されていた原画をもとに作成された。豊橋市文化財センターによると、細密な画風が特徴で、城郭内の建物の瓦ぶきと板ぶきの屋根の違いが描き分けられているほか、人物や船などの細部まで精緻に表現されている。はがきの表面には同センターのロゴが配され、裏面には各城郭の歴史的な解説が記されている。
カード化された吉田城は1496(明応5)年に築かれた今橋城を起源とし、松平(徳川)家康の攻略後は酒井忠次が城代を務め、池田照政により城地や城下町が整備された東三河の拠点だ。一方の船形山城は普門寺の裏山に築かれ、今川氏や戸田氏、徳川氏、武田氏らが向き合った戦国期の山城として知られる。
価格は1枚300円(税込み)で、吉田城址と船形山城址それぞれ1000枚限定で販売される。販売場所は豊橋市美術博物館ミュージアムショップ、二川宿本陣資料館、市文化財センター、市役所東館1階じょうほうひろばの4カ所。市の担当者は、虫眼鏡を片手に細密な表現を鑑賞したり、ポストカードを手に実際の城郭巡りを楽しんだりしてほしいと呼び掛けている。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。