蒲郡市竹島水族館は、昨年10月のグランドオープンから1年間の入館者数が過去最高の50万4617人を記録したと発表した。1956年の開館以来の快挙を受け、小林龍二館長は「50万人達成は一つの目標だった。水族館は大きくなりましたが、スタッフとファンの皆さんの力で成り立っています」と話す。
水族館は昨年、さらに魅力的な施設にするため、民間のアイデアや資金を活用し、4月に旧館を改装。そして10月には深海魚に特化した新館を建設し、グラウンドオープンした。小林館長によると、これまで30~40代が多かったが、リニューアル後のSNS発信で、20代の若年層も増えたという。
今年に入ってから、ユニークな企画展示をはじめ、世界で初めて深海をテーマにした水槽での水中給餌プログラム「深海もぐもぐタイム」や人気企画「カピバラショー」を開催するなど、来場者が楽しめるイベントを職員が一丸となって考え、展開してきた。
3月、市内の飲食店と児童らが開発したご当地ポテトチップス「メヒカリパンチ」を地元漁師をモデルにした「漁師カード」を付けた水族館限定のバージョンで発売したほか、8月には乾麺製造の会社と初めてコラボした商品を物販コーナーに置くなど、地元企業と連携した商品開発にも力を入れてきた。
また、今年度は大きな活動計画として展示中の哺乳動物全種の繁殖を目指すプロジェクトに取り組んでいる。すでに、カピバラの雌「めめ」と雄「しんた」の間に5頭の赤ちゃんが誕生。現在は順調に成長しており、名前を募集している。オタリアの繁殖も進んでいる。
小林館長は、今後について「水族館は来年で70年を迎えます。地域にもっと根ざすとともに、多くの人が楽しめ、交流ができる施設にし、蒲郡を盛り上げていきます」と話した。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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