夏休み「トヨッキースクール」

2024/08/12 00:00(公開)
食事の提供について説明する鈴木さん=豊橋市立鷹丘小学校で
豊橋の鷹丘校区

 豊橋市には、児童クラブと連携した放課後子ども教室「トヨッキースクール」という事業が小学校区単位である。すべての児童が放課後に安全・安心に過ごし、多様な体験活動などができるようになっている。ただ、夏休みなのに、地域のイベントでは、日焼けをしていない子どもが見られる。共働き率の上昇など生活習慣の変化によるものだ。
 今月7日、豊橋市立鷹丘小学校。この夏休み3回目の「トヨッキースクール」があった。同小児童700人超のうち、約130人が参加した。1時限目と2時限目の後、みんなお待ちかねの「給食」となった。
 鷹丘校区の「トヨッキースクール」の特徴は、夏休みにあること。そして、地元に隣接する桜丘学園や東陵中学校の生徒らが児童の宿題を指導すること。さらに地域のボランティアで調理する「お昼ご飯」が提供されることにある。
 食事を出すことについて、この取り組みを主導する鈴木良彰さんは「費用は、自治会がそのほとんどを負担し、市からの補助金やフードバンクからの支援などで賄っている。共稼ぎの親が増え、お昼ご飯を直接食べさせられない親も少なくない。そんな家庭の支援、ひいては地域の子育て支援にもつながればよいと思います」と話す。 
 夫婦の共働き率が3割以下で、同じ世帯に祖父母が住んでいた時代。近くの小学校が運営するプールに遊びに行き、野球やサッカーのチームの練習で真っ黒に日焼けする。子どもたちはさまざまな方法で遊び、何かを食べる機会にも多く恵まれていた。
 現在の共働き率は80%近い。核家族化が進み、頼れる親族は近所にいない。施設の老朽化、気候変動、働き方改革などなど、さまざまな理由でプールは廃止される。子どものスポーツは親の送迎がなければ難しいクラブも少なくない。
 そしてこの異常な暑さ。地域として子どもたちが夏休みや放課後に健やかに過ごす環境を整えなければ、多くの共働き世帯の子どもが、動画やスマホばかりを冷房の効いた部屋の中で凝視し、運動をする環境から遠のいてしまうのではないか。
【関健一郎】
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