蒲郡市で土壌調査などを手掛ける会社「東海分析化学研究所」は、空気中の成分を分析する「ECDガスクロマトグラフ分析装置」1台を紛失した。ごく微量の放射性物質「ニッケル63」を内蔵している。20日、原子力規制委員会が公表した。物質は2重の頑丈なステンレス鋼容器で密閉し放射線が遮断されている。壊れる可能性が低く、外に出る危険性や健康被害はない。
研究所によると、装置は1988年に購入。2008年に同じ機器を購入して以降、使用を止め電源を切った状態で所内の分析室で布をかけて保管していた。24年夏、社員が各種機器のリストを整理した際、装置がないことに気付いた。
7月30日~11月15日、研究所と豊川市の本店を探したが見つからなかった。紛失したと結論付け、19日に委員会に報告したほか、蒲郡署にも相談した。
原因は調査中としながらも、22~24年頃に他の分析装置などを廃棄する際に、誤って装置を産業廃棄物処理業者に渡してしまった可能性があるとしている。また、年度ごとに委員会に保有状況を報告しているが、装置を動かしていないことから未確認の状態となっていた。
同社は23日、住民説明会を社内で開いた。大場恵史社長と技術管理官の中村信幸さんらが住民13人に対し、不安を与えたことに謝罪した。詳しい経緯や容器が壊れる可能性が低いことなどを説明した。
大場社長は今後の対策について「管理と点検の仕方を見直して、再発防止に取り組んでいきたい」と話した。時期は未定だが、委員会の立ち入りもあるとした。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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