蒲郡市の竹島にある「八百富神社」と竹島園地周辺で20日、御開帳に合わせた祭り「中日祭典」が開かれた。氏子による七福神踊りなどが奉納されたほか、ゆかりのある豊川市国府町の「大社神社」の氏子の練り込みがあった。
神社は弁財天(市杵島姫命=イチキシマヒメ)を祭っている。弁財天の神使が白ヘビとされることに由来し、亥(い)年が「中開帳」、巳(み)年を「大開帳」として6年ごとに開いている。今年は大開帳にあたる。
中日祭典は御開帳の各種行事の一つ。秋の例大祭同様に16町内の氏子が各町内を山車で練り込んだ後、竹島園地近くの遥拝所で踊りなどを披露する。七福神踊りの保存会がある東府相地区は遥拝所と弁財天を祭る本殿でも踊りを奉納した。
市内各地域で披露される踊りには弁財天の化けた白狐が登場するが、東府相の踊りでは弁財天そのものが登場する。
遥拝所と本殿では太鼓と笛のリズムに合わせて、踊り手が「綱踊り」と独特の「弁天踊り」を弁財天の前で演舞した。静寂な境内を幻想的な雰囲気で包み込んだ。
豊川市の大社神社では、今から300年前に弁財天と白ヘビが津波で流され、国府に漂着したと伝わる。その後、国府と竹島の庄屋と神主が同じ日に、弁財天が竹島に戻りたい夢を見たことをきっかけに、大八車に酒や餅を積んで送り届けたとされる。
この縁で巳年と亥年の祭りに合わせて、大社神社の氏子が参加してきた。
この日、4町内の氏子180人が参加した。各町内で餅をまきながら、練り込んだ。続いて、バスで竹島に移動し遥拝所で参拝、現地でも餅投げをした。
国府連区長の竹本和男さんは「年男の自分が今回の祭りに関わることができたことは、光栄だと思っています。400年、500年も竹島と国府の関係を続けていきたい」と話した。
八百富神社の責任総代の中川明治さんは「多くの人に喜んでもらえた。300年続く国府との歴史を引き継いできた責任も果たすことができた。これからも、若者に行事を継承していきます」と述べた。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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