豊橋市議会12月定例会は最終日の26日深夜、緊急動議で提出された「豊橋市議会の議決すべき事件を定める条例」の一部改正案を賛成多数で可決して閉会した。市議会の議決を経て結んだ契約について、解除する時も議決を要するとする内容。自民など提案者によると「多目的屋内施設(新アリーナ)と豊橋公園東側エリア整備運営事業」の契約も対象となる。
新アリーナ計画の契約解除へ向けた事業者との協議は、12月定例会の一般質問に対する市の答弁で始まっていないと分かった。本会議の質疑で本多洋之氏(自民)は「解約手続きが始まっていなければ対象になる」との認識を示した。
計画に反対する新しい豊橋や共産からは、条例改正の緊急性や地方自治法の規定について質疑が集中した。
斎藤啓氏(共産)は地方自治法の契約解除要件について「議会での議決要件は地方自治法に明文化されていない」と指摘。本多氏は「法が契約解除まで想定していなかったのではないか。議会の議決を経る重みは契約時も解約時も同じだ」と答弁した。
本会議は即日採決など審議方法などを巡って紛糾した。休憩を何度も挟んで採決の結果自民、公明、まちフォーラムの賛成多数で可決。閉会は午後10時17分だった。
共産の鈴木みさ子団長は「議会と市民をばかにしている。市長の契約解除権を議会が止める条例であり、豊橋の民主主義が問われる」と憤った。
市長には10日以内に「再議」で議会の判断を求めることができる。長坂尚登市長は閉会後の取材に「地方自治法の趣旨に即していない可能性もある。分からない点が多く、法的精査が必要」と見通しを示した。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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