バスケットボール「第100回天皇杯全日本選手権」は8日、豊橋市総合体育館で準々決勝の三遠ネオフェニックス対群馬クレインサンダーズ戦があった。三遠が79対77で接戦を制し、18大会ぶりとなる準決勝進出を決めた。
三遠は序盤の第1クオーター(Q)で、津屋一球、佐々木隆成の両選手が3点シュート(3P)でペースをつかんだ。中盤も津屋、デイビッド・ダジンスキー選手らの連続得点で9点リードを奪い、試合の流れを引き寄せた。
一方、群馬は第2Qで藤井祐眞選手や、昨季まで三遠でプレーした細川一輝選手の3Pなどで逆転。三遠が41対43で追う展開となった。後半も第3Qで津屋選手が着実に3Pを決め、吉井裕鷹選手が体を張った守備からのジャンプショットで逆転。その後も一進一退の攻防が続き、第4Qも残り2分を切ってさらに激しさを増した。
三遠は残り1分で吉井選手が放ったシュートがリングに弾かれ、ヌワバ選手が押し込み77対75の2点差。残り20秒を切って互いにファウルでフリースローを与える緊迫した状況の中、土壇場で佐々木選手が1本決めて逃げ切った。
残り約1分で三遠はヤンテ・メイテン選手、群馬はターズスキー、藤井の両選手が5ファウルで退場。1プレーごとにタイムアウトを入れる目まぐるしい展開で、激しい総力戦を制した三遠が4強入りを決めた。
大野篤史ヘッドコーチは「第1Qではリバウンドに、第2Qはトラディション(攻守の切り替え)に課題が残ったがトーナメントは勝つことが最優先だ」と選手らをねぎらった。16得点10リバウンドと活躍したヌワバ選手には「ディフェンスリバウンドやルーズボールの対応など、ボールへの執着心は今まで見た選手でナンバーワン。他の選手には試合で『全部を出し切る』姿勢を見習ってほしい」とした。
ヌワバ選手は「攻守で納得できるプレーは少なかった。チーム一丸で守り切った勝利」と振り返った。終盤の勝負どころでの得点は「体格差を生かし、うまく決められたのがうれしかった」と喜んだ。
三遠にとって天皇杯の準決勝進出は、実業団JBLの「オーエスジーフェニックス」だった2007年以来2度目。アイシンシーホース(現シーホース三河)に1点差で涙をのんだ。今大会では2月5日、沖縄アリーナで初の決勝進出を懸けて琉球ゴールデンキングスと戦う。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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