豊橋市障害者福祉会館「さくらピア」の屋上プールで12日、初の試みとして「カヤック体験会」が開かれた。抽選で選ばれた障害のある8~38歳の12人が水上の散策を楽しんだ。
障害児者の余暇支援事業として企画。スポーツ工学などを専門とし、障害児スポーツなどにも携わる愛知大学地域政策学部教授の湯川治敏さんがさくらピアを訪れた際、「水に関係することでお手伝いしたい」と申し出たことで実現した。
3人ずつ4回に分けて体験。午前10時からの1回目には、渡邉翔央さん(21)、小武滉さん(14)、久米正大さん(12)が参加。全員本人が希望し、楽しみにしていたという。
湯川さんから説明を受けた後、カヤックに乗り込み水上へ。湯川さんのゼミ生らの支援を受けながら、自分の進みたい方向に向かって頑張ってパドルを動かした。途中転覆しても笑顔で「楽しい」とプールサイドに上がり、果敢に再チャレンジ。保護者らも「またぜひ参加したい」と喜んでいた。
湯川さんは「簡単に自分で動かして進める。一人でこぐことで自立心を育てることにもつながる。ゼミ生もサポートを通して気配りができる優しい学生になることを期待している。今後も続けたい」と語った。
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愛知県豊橋市生まれ。大学卒業後、校閲記者として入社。1年後に報道記者に転身した。2020年から報道部長。芸術、福祉、経済・奉仕団体などを担当する。趣味は、かなりジャンルに偏りのある読書と音楽鑑賞。思考のそっくりな一人娘と趣味を共有している。
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