Revue動物愛護・徳田代表 野犬1頭引き受ける 殺処分以外の道探る

2025/08/18 00:00(公開)
徳田さん(中央)や福世さん㊧と引き受けた元野犬=県動物愛護センター東三河支所で

 県内を拠点に行き場のない犬猫の保護活動をしている一般社団法人「Revue動物愛護」が12日、県動物愛護センター東三河支所で1頭の野犬の成犬を引き受けた。「1頭でも殺さずに野犬を減らしたい」と語る代表の徳田恵子さんに、野犬保護活動について聞いた。

 

 この日引き受けた野犬はミックスの2歳。7月頃に奥三河で警察が保護した。詳しい状況は分からないが、首輪は付いていたものの、マイクロチップは入っていなかったという。

 

 とても人懐こく、フレンドリーな犬だ。引き取りに訪れた徳田さんや、同行した動物愛護イベント「犬ハピ」実行委員長の福世倫子さんらになでられると尻尾を振っていた。

 

 ただ一般への譲渡対象にはなっていない。保護された後、人への攻撃性などを見るチェックを通らなかったためだ。食事中にかみついたことがあったという。

 

 徳田さんはセンターとの話し合いのうえで、一般には譲渡できず殺処分を待つしかない野犬を昨年11月から計11頭引き受けている。避妊手術や狂犬病ワクチンを済ませ、碧南と豊明の2市にある仮シェルターで将来的に譲渡できる状態になることを目指し、慣らしている。

 

 成犬の元野犬は、問題がなくても引き取りに二の足を踏む人は多い。「保護されても子犬以外は殺処分されているのが現状」と徳田さん。

 

 地域にもよるが、動物愛護センターには狂犬病対策を主目的としていた頃の古い取り組みが残っていると指摘する。センターでは狂犬病ワクチンを打っていないことを例に「生かすための取り組みになっていない部分がある。人の身を守ることを考えても、捕獲したその日にワクチンを打ってほしい」と話す。

 

 大切なのは、野犬に対する理解や愛護の心が広まることだ。徳田さんは、野犬だから人にかみついたり、吠えて回ったりするわけではなく、問題行動の多くは虐待を受けたことが原因として「野犬も家庭犬になれる。先入観を持たず、選択肢に入れてほしい」と訴えた。

 

 Revue動物愛護は、活動の様子をインスタグラムなどで報告している。

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岸侑輝

 1988年生まれ。三重県津市出身。
 地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
 趣味は一口に言うとゲーム。著名なタイトルをすべて網羅しているわけではないが、コンシューマーはファミコン時代から「ドラゴンクエスト」などを親しんでいる。ジャンルは問わず、環境としてはオンライン、カード、ボード、テーブルトークなど手広くプレーしている。
 好きなものは甘いもの。犬派。写真は実家の猫。

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