精密な木材でふすまや欄間の模様を表す「組子細工」の第一人者で、総理大臣表彰受賞などで知られる田原市の川口博敬さん(48)=川口木工所代表=の「組子展」(市後援)が21日、市渥美郷土資料館で始まった。伝統技能継承の功績で今春の黄綬褒章受章記念。会場には組子細工の体験コーナーもある。31日まで。
川口さんは高校卒業の1995年、木工所を経営する建具職人の父秀丸さんに師事した。全国建具展示会では2009年の文部科学大臣賞、11年は秀丸さん(88年)に続く親子での総理大臣賞に輝いた。
会場には、15年の全国展で総理大臣賞を受けた吉祥文様の組子細工をあしらった建具「貝合わせ」など、ふすまや欄間など11点が並ぶ。
貝合わせは、吉祥文様の貝桶(かいおけ)とハマグリは、厚さわずか1㍉の組子細工で表現した。装備品は10万点、極薄で細かな木片を根気よく組み上げ、1年がかりで仕上げた大作だ。
縁起物の吉祥文様「束ね熨斗(のし)」を題材に、四枚のふすまの表面は流れる帯の躍動感を表した。裏面は源氏ふすまの静的なたたずまいで光と影を演出した。
川口さんは「木片の組み上げも神経をとがらせるうえ、四枚のふすまを仕切りる板も含め構図を表すのが難しい」と苦労話を披露した。今後は後継者の育成にも注力したいという。
無料。会場で組子細工の体験(500円から)もできる。25日は休館、26日は休会。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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