8月にあった「第94回全国高校卓球選手権大会」で、桜丘高校3年の山室早矢選手が女子シングルスで準優勝した。昨年は3位。「悔しいが、良かった。安心した」と心境を語った。
今季は2連覇中だった東海大会で2回戦敗退し、順風満々ではなかった。持ち味のカットが不調で「負けるのが怖くて、プレーが固くなってしまった」という。
「不安で押し潰されそう」と5歳から10年間、地元で指導を受けた松下智子さんに電話した。「大丈夫だよ。基本に戻って低さを意識して」と助言を受け「自信を持ってやり切ることが大事だと気づけた」と感謝する。
今大会では準々決勝まで順調な戦いを見せた。準決勝で対戦したのは、小学生時代から何度も対戦してきた青木咲智選手(四天王寺3年)。「負ける回数が多く、食らいつく気持ちでやってきた。その前も2連敗していた」という因縁の相手だったが、この日は違った。「せっかくこの舞台に立ったので思い切っていこうと思った。自分の100%の力が出せた」と果敢に攻め、3対1で勝利。その瞬間、初めてうれし涙を流した。「勝って泣くことはなかった」といい、特別な1勝となった。
決勝では面手凜選手(山陽学園3年)に0対3で敗退。入学時の「日本一になりたい」という目標には一歩届かなかったが、仲間への感謝は尽きない。野木森孝充監督は「遊び心がない」として、のびのびとしたプレーを提案してくれた恩師だ。「同期を含め支えてくれた人皆に感謝したい」と話す。次戦は高校最後の舞台となる9~10月の国民スポーツ大会。山室選手は「優勝で終わりたい」と決意している。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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