豊橋市雲谷町の普門寺は、開山１３００年記念事業として文化財収蔵庫を改修、再整備する。事業費の一部を賄うため、目標金額７００万円のクラウドファンディング（ＣＦ）に挑戦する。

　国指定重要文化財「木造釈迦如来坐像」や県指定文化財「木造不動明王・二童子各立像」など多くの文化財を所蔵しており、公開時には市内外から多くの人が訪れる。

　文化財収蔵庫は１９７０年建設。老朽化が進み、構造上収蔵物の常時公開に適していない。約１億９０００万円をかけて耐震補強や温湿度管理設備改善、風除室を兼ねた増築棟を建設するなどして、常時拝観できる公開型収蔵庫にする。国や県市からも補助を受けるが、約１億１０００万円は寺の自己負担となる。

　ＣＦは20日スタートで12月16日まで。ＣＦサイト「ＲＥＡＤＹＦＯＲ」や寺で受け付ける。返礼品は拝観券や先代住職手製の切り絵御朱印限定デザイン、住職が案内する特別ツアー参加権など。

　23日と25日の午後１時から再整備事業の説明会もある。林義将住職は「歴史と文化を身近に感じてもらえる場にし、文化財の次世代継承や地域文化振興に寄与したい」と語った。