豊橋市の近藤史一さん、障スポ全国大会フライングディスク競技アキュラシー部門で銀メダル

2025/11/08 00:00(公開)
メダルを手にする近藤さん(提供)
メダルを手にする近藤さん(提供)

 豊橋市の近藤史一さんが「わたSHIGA輝く障スポ2025(第24回全国障害者スポーツ大会)」(10月25~27日、滋賀県)のフライングディスク競技に出場し、精度を競うアキュラシー部門で銀メダル(同組内2位)を獲得した。

 

 生まれつき聴覚障害があり、小さい頃からグループで話す時や、にぎやかな場所での聞こえにくさで他の人との違いを感じたという。低い声や音は比較的聞き取りやすいが、自転車のベルなど高い声や音はほとんど聞こえない。県立豊橋聾学校を経て、放送大学卒業後は総合レンタルサービス「レンテック大敬」に勤務している。

 

 フライングディスクとの出合いは、聾学校高等部で先生に勧められたことがきっかけ。「聾学校では部活などでスポーツに接する機会が少なかった」と、それまで運動があまり得意ではなかったと振り返った。

 

 練習の成果が分かりやすく、自分の努力が実感しやすいことがフライングディスクの魅力という。「成功した時の達成感がある。集中力や握力、手首の器用さも身に付くし、運動を通して生活に張りが出る。生きがいの一つ」とシンプルながら誰でも楽しめる良さを語った。「自分の実力がどれぐらいあるのか確かめたかった」と競う楽しさから大会への出場を目指した。

 

 アキュラシー部門では、直径約90㌢の輪を目掛けて、5㍍の距離からディスクを投げる。単純に見えるが技術だけでなく、風向きの計算、集中力を要する競技だ。昨年に初出場し、4位だった。「慣れない場所で投げるので緊張した」と振り返った。

 

 ランダムに組み分けられた8人組の中で順位を競う。今回は強風の中、10回中8回成功した。「組で2位はうれしいが、成功回数だけ見れば昨年と同じ。次はパーフェクトで優勝したい」と意気込んだ。

 

 大会には県の手話通訳が同行し、サポートしてくれた。「家族や監督、コーチの指導、県選手団の応援、昨年一緒に出場したメンバーからのエールもあり、心強かった」と感謝した。「まずは12月にある県の大会や、次の全国大会の選考会で結果を残したい」と抱負を述べた。

 

 また大会を通じて、挑戦することの大切さや、支えてくれる人への感謝を改めて感じたという。「フライングディスクの魅力を広く知ってもらいたい。豊橋から全国へ、障害者スポーツの魅力を発信していくことも目標に頑張りたい」と語った。

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岸侑輝

 1988年生まれ。三重県津市出身。
 地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
 趣味は一口に言うとゲーム。著名なタイトルをすべて網羅しているわけではないが、コンシューマーはファミコン時代から「ドラゴンクエスト」などを親しんでいる。ジャンルは問わず、環境としてはオンライン、カード、ボード、テーブルトークなど手広くプレーしている。
 好きなものは甘いもの。犬派。写真は実家の猫。

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