元豊橋市議会議長の近藤喜典氏が主宰する市民参加型の政治塾「豊橋未来」が14日夜、豊橋市八町通2のガスコムビルで開講した。高校生以上の24人が入塾し、来秋までに地域の政治や政策、行政に関する知識や実務的なスキルなどを学ぶ。将来的には市議などの政治家育成も視野に入れる。
事前選考で保護者の了承を得た高校生2人を含め、10代から60代までの24人が入塾した。中には市議会選など地方政治への参画を望む塾生も複数いるという。
講座は月1回程度、教室での講義(オンライン受講可)が基本。出席できない時や復習したい場合は塾生限定のアーカイブ動画を見られる。
初回は12人が参加。塾の理念や活動内容、豊橋や周辺地域が抱える現状と課題を共有した。今後は地域課題に基づく政策立案、議会の仕組みなどを学んで政界進出も後押しする。一般質問や陳情や請願の作成など模擬演習、SNSの効果的な活用法などの実践的内容にも取り組む。
講義では「政治の力で市民福祉を向上させるにはまず、自主財源を確保するための経済成長が欠かせない。長年据え置かれた時代遅れな規制が成長を阻むこともある。経済成長と政治は両輪で回さないといけない」と持論を述べた。
参加した30代の会社員は「地域でごみ拾いの奉仕団体を立ち上げた。地域活動に取り組む中でまちづくりへの関心も高まった。将来的に市政への参画にも興味がある」と動機を語った。
近藤氏は「高市早苗政権や参政党の躍進などで市民の政治参加や関心は高まっている。一方、既存政党が受け皿として機能しているか疑問だ。危機感を持つ塾生らと話をして、変革への可能性も感じた」と期待した。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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