全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)が30日、静岡県の富士山本宮浅間大社前から富士総合運動公園陸上競技場までの7区間43・4㌔で行われる。大東文化大学は、過去に5度の2位を記録しているが、優勝経験はない。今年度から豊川高校で3年連続都大路に出場した秋竹凛音選手(1年)が加わり、悲願の初優勝へ期待が高まる。豊川出身の川瀬真由主将(4年)、森彩純選手(3年)の力走にも注目だ。
秋竹選手は豊川高校1年時から主力として活躍し、3年時は主将。その後「豊川の先輩2人の存在が大きかった。自分が入って優勝するとかっこいいと思った」と大東文化大に進学した。入学直後は左ひざのじん帯を痛め、6月下旬まではリハビリ生活を余儀なくされた。「周りに遅れている焦りと悔しさがあった」と明かすが、妹の奏音さんの「これからだから大丈夫」という言葉に勇気づけられたと言う。地道なリハビリとフォームの改善に励み、夏合宿では1日30㌔を超える走り込みで「坂道への苦手意識も消えた」と力をつけてきた。
ルーキーながら「後半もテンポよく走る姿、平坦な道のりが合っている」と首脳陣に評価され、10月の全日本大学女子駅伝では1区。「流れをつくる区間で緊張もあった」と言うが、区間5位で、森選手につないだ。その後、5区のサラ・ワンジル選手(3年)が首位に立ったが、最終6区でリードを守り切れなかった。秋竹選手は「他校の1年との差を知った。チームがさらに強くなるきっかけになった」と振り返る。それでも「やる時はやる姿勢と後半のスパートがすごい」と尊敬する森選手とのたすき渡しが実現し、「全国の舞台でうれしかった」と笑顔で語った。
富士山女子駅伝では、エースのサラ選手までの前半区間が鍵を握る。秋竹選手は「大東のユニホームにふさわしい走りをしたい。優勝で恩返しができるよう、リードをつくりたい」と力を込める。御殿場市出身の森選手は地元でのレースに「先輩のようになりたいという思いが活力になっている。1年時の本大会で3位だったリベンジをしたい」と意気込む。川瀬主将は「(全日本では)見えそうで見えない、届きそうで届かなかったレースでいつも以上に悔しさを全員が感じたと思う。これを富士山女子駅伝で晴らしたい」と語った。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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