豊川市は、将来の人口減を見据え、公共施設の適正配置計画を進めている。地域の市民館も対象になっており、東部小学校区では麻生田、三上、睦美の3カ所にあった連区市民館を廃止し、昨年4月、新たに東部地区市民館を開設した。廃止された市民館は、地域住民が望めば地区へ貸与され、利用が認められる。ただし管理・運営費は地域の負担になる。麻生田では、地域有志が運営委員会を立ち上げ、館を残す道を選んだ。
麻生田連区市民館は1978年に建設され、2階建て延べ約400平方㍍。約80人が入れる集会室をはじめ、コンロが3台ある調理室、学習室、図書室などがある。耐震基準も満たしており、「地域の拠点として活用でき、大災害発生時にも役立つ。壊すのはもったいない」と地区で運営していくことを決断した。
一方で統合される前までは市から、市民館運営のために毎年80万円の運営費が出ていた。貸与に変わったことで、徐々に助成金が減っていく。今年度は80万円出たが、次年度以降は毎年20万円ずつ減り、2029年度にはなくなる。運営にはこれまで市が負担していた浄化槽のくみ取りや消火栓の点検などの費用も必要で、年間で約100万円かかる。
館を維持するために、月8万円の収入確保を目標に運営委員会が活動を始めた。昨年はビアガーデン、敬老会、連区の祭りなどを開催した。さらに昨年9月から「麻生田市場」を毎月1回程度のペースで開催しており、菓子、生活骨董(こっとう)、野菜、軽食などを販売している。これらの取り組みで、現在は月約4万円の運営費を得ている。
目標の8万円を目指し、調理室の営業許可を取得、調理室で作った料理の販売が可能になった。イベントなどの開催時に出店してもらい、賃料を得て運営費を増やすことを目指す。
運営委員の加藤純一さんは「目標の運営費が確保できなければ、建物を解体することになる。まだ使える施設なので、さまざまなイベントなどを開いて運営費を確保し、存続できるよう頑張りたい」と話した。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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