豊橋市は、市内に在住する外国籍の市民を対象に実施した今年度の「外国人市民意識調査」の結果をまとめた。市の住みやすさについて「住みやすい」「どちらかといえば住みやすい」と評価した人は合わせて77・9%に上り、多くの外国人住民が市の住環境に満足していることが分かった。
調査は市内在住の15歳以上の外国籍市民600人を対象に、昨年11~12月に実施した。郵送とウェブで計326人から回答があった。有効標本回収率は54・3%。外国人の暮らしの現状や意見を把握し、まちづくりに生かすことを目的としている。
日本在住歴が5~10年の人のうち「住みやすい」と答えた人は61・3%で最も高かった。次いで「10年以上」の60・9%。「5年未満」では、51・5%だった。
一方で、外国人が直面する生活上の課題も浮き彫りとなった。生活面での差別に関する設問では、68・7%が「特に差別を受けたことはない」と回答したものの、18・4%が「アパートなどの申し込みを断られた」経験があると答えている。また、生活や将来の不安については「年をとってから生活するのに十分なお金がない」との回答が30・7%に達し、将来の経済的な懸念を抱える実態が明らかになった。
火事や救急の際の119番については、89・8%が「番号を知っている」と回答した。さらに、119番に外国語通訳サービスがあることの認知度は35・1%となり、前年度の25・1%から10ポイントの大幅な増加を見せている。しかし、実際に通報が必要な場面では、「日本語が話せないので他の人に頼む」と答えた割合が26・6%に上り、緊急時における言語の壁が依然として課題となっている。
生活に密着したルールや制度に関する調査も行われた。ごみの収集方法に関する設問では、現在のステーション収集から家の前にごみを出す戸別収集へ変更する案について、67・3%が「今のままがよい」と答え、現行制度の維持を望む声が多数を占めた。「家の前でごみの臭いがしたり、動物に荒らされて家の前が汚くなる」を理由とした人が60・3%を占めた。また、自転車の安全利用については、自転車に乗る人のうちヘルメットを着用している割合が52・6%だった。
市は今回の調査結果を踏まえ、緊急時の多言語対応の周知や居住支援など、誰もが安心できる共生社会の実現に向けた取り組みをさらに進める。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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