日本選手権水泳競技大会(東京都、3月18~22日)で豊川高3年の小島夢貴選手が男子200㍍と400㍍の個人メドレーでともに2位に入り、「愛知・名古屋アジア競技大会」の出場権を勝ち取った。両種目とも世界ジュニア新記録を樹立。8月の「パンパシフィック選手権」代表の座も射止め、次世代のエース候補に躍り出た。
「高校3年生でアジア大会の代表になる」。入学時に小池隆治部長や堀畑裕也さん(前総合監督)らと誓った公約を果たしたが、道のりは平たんではなかった。今季は腰の不調に悩まされ、夏の世界ジュニア選手権では同級生の沼田頼人選手に敗北。さらに昨年12月の強化合宿では、練習強度とレベルの高さに心身が限界を迎え、周囲に「しんどいです」と漏らして1週間の完全休養を余儀なくされた。この要因を、堀江剛一男子監督は「一流選手と一緒にハードなトレーニングに取り組み、自身の力不足に気づかされたのでは」と推測する。
12月下旬、休養後に小島選手自ら「そろそろやりますよ」とコーチ陣に告げた。「目の色が変わった」と堀江監督。「夢貴らしい泳ぎ」をテーマに掲げ、県合宿を経て、2月の調整練習では過去最速のタイムを出すほどに。今大会、体重がベストより重く、泳ぎの感覚に微妙なずれはあったが、初日の100㍍背泳ぎで2位に入り「俺はやれる」と自信を確信に変えた。
200㍍個人メドレーの決勝。小島選手が意識していたのはモハメド・アリの「蝶のように舞い、蜂のように刺す」という言葉だ。しなやかな泳ぎを中盤まで維持し、終盤に爆発的なスパートをかける理想的な展開で世界ジュニア記録を塗り替えた。続く400㍍でも、五輪銀メダルの松下知之選手(東洋大2年)らに約2秒差に迫る好タイムで2位に入った。
堀江監督が「世界一になれる選手」と太鼓判を押す大器は、両種目とも萩野公介さんが持つ日本記録更新を見据える。「弱点の平泳ぎをいかに楽に、速く泳げるかを追求したい。本番では自分のスタイルを崩さず、優勝したい」と力強く語った。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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