耳が聞こえない子ども向けの映画「どうする松本くん!」の制作報告会が29日、愛知大学豊橋キャンパスであった。監督は豊橋聾(ろう)学校出身の映像作家今村彩子さん。
聾学校の加藤先生(聞こえる人)と、生徒の松本くん(聞こえない人)の心が入れ替わり、翌日は文化祭で大道芸を披露する予定だったのに…。「どうする松本くん!」―というストーリーだ。愛知、静岡、岐阜の各県在住のろうパフォーマーらが21~22日に豊橋聾学校でロケをして撮影した30分の短編映画で、せりふはほとんど手話だ。主題歌は出演しているろう者と健常者による手話バンド「無限ホープ」が担当する。神野教育財団の助成事業となっている。
同大文学部の上田謙太郎准教授はこれまでにもゼミ生とともに手話通訳付きの映画「リリカとマリア」や、主な使用言語として手話を使ったテレビドラマ「手話ドラマとよはし」などを制作した。今村さんはドキュメンタリー映画「Start Line」(2016)「友達やめた。」(2020)「きこえなかったあの日」(2021)などで知られる。
報告会では仮編集版の上映があり、入れ替わってしまった松本くんと加藤先生が見せるやり取りや、同級生や校長先生など周囲の人のコミカルなリアクションに出演者からも笑いがこぼれた。
出席した出演者は手話であいさつした。松本くんを演じた松本拓也さんは静岡県聴覚障害者協会の青年部長を務める。「ろうの子どもたちが将来演技をしたいと思うきっかけになればうれしい」と語った。加藤先生を演じた加藤真紀子さんは手話通訳士などとして活躍しており「皆で一緒にやったことが私自身にとってすごくいい経験になったと思う。ろう者が作りたい、出たいと言った時に当たり前に情報が得られる環境を増やしていきたい」と語った。今村監督は「こんなに明るい高校生時代がうらやましいと思いながら見ていた。ぜひ若いろう者の人に経験してほしい」などと語った。
上田准教授によると、映画は8月1日完成予定で、映画祭への出品を目指しているという。「映画館でも上映したい。聞こえる親と聞こえない子ども、その逆の組み合わせなど、皆で一緒に見て楽しめるといいなと思っている」と語った。
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1988年生まれ。三重県津市出身。
地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
趣味は一口に言うとゲーム。著名なタイトルをすべて網羅しているわけではないが、コンシューマーはファミコン時代から「ドラゴンクエスト」などを親しんでいる。ジャンルは問わず、環境としてはオンライン、カード、ボード、テーブルトークなど手広くプレーしている。
好きなものは甘いもの。犬派。写真は実家の猫。
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