長引く中東情勢の緊迫やナフサ高騰を背景とした石油製品のサプライチェーン(供給網)が停滞するのに伴い、豊橋市は2027年度に予定していたごみ収集車の購入を再延長する。供給網の「目詰まり」で車両の特装業者が原材料の調達を見込めず、市の入札に応じられないからだ。市も購入費の債務負担行為を29年度内に再設定して状況改善を待つ。
市内の家庭ごみ収集業務は現在、市の直営車両39台と委託業者1社の20台が稼働する。車検などの保守や経年劣化による更新も想定して3台購入を決めた。今年度当初予算では購入費5700万円を計上したが、中東情勢の悪化や関連製品の供給網停滞で特装車両メーカーが入札に参加できない事態が判明した。
市収集業務課の聞き取りなどで、塗装工程で使うシンナーや特装部品の納入スケジュールが見通せないとの声が業者から上がったという。
これらを踏まえ、市は当初予算案に計上した購入費について、執行を翌年度に延ばす債務負担行為を設定。さらなる状況悪化で延長期間を最大29年度までとする変更案を15日の市議会5月臨時会に提出する。
地政学リスクの悪化で原材料の調達見通しが立たないなか、収集業務課の担当者は「現状は車両台数に余裕がある。ただちに業務へ支障をきたすことはない。不可抗力の事案なので、今後の情勢や調達環境を注視して速やかな予算執行に努めたい」と述べた。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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