百人一首にある紀友則の「ひさかたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ」がぴったりの季節でしょうか。こんなに日の光がのどかに射している春の日に、なぜ桜の花は落ち着かなげに散っているのだろうか…が現代語訳です。
花がきれいに咲けばすぐに散る。このはかなさに日本人は情趣を解するのでしょうね。先月道場で毎年恒例の卒団式を行いました。昨年もこの寄稿で紹介しましたが、この日はお祝い事であっても私には感涙にむせぶさびしい日になります。
今年は4人卒団しました。下地小を卒業した加藤紗雪さん、津田小の中村羽那さん、大村小の宮坂梛埜香さん、白井結大さんです。みんなよく頑張り優勝をはじめ多くの大会で入賞しました。稽古はもちろん年4回の合宿を楽しみながら貴重な経験をしました。
1年の半分は「暑い」と表現していた状況の中、常に私と一緒に行動してさらなる上達を信じてついてきてくれました。上へ昇っていく楽しみこそ進歩への近道と理解している生徒たちでした。試合前の緊張した顔、入賞した時の満面の笑顔、惜敗した時の落ちこんだ顔や時に見せる涙。レクリエーションでの稽古とは違った顔など、私はいろいろな顔を見てきました。もうその顔が見られなくなるのは残念ですが、絶対に忘れることはない思い出です。卒団生にはこの積み重ねてきた経験と仲間のことは、感謝の気持ちとともに忘れず自信を持って大人の階段をのぼってほしいです。
チャップリンは孤児院にいて街をうろついて食い物をあさっていた時でも、自分では世界一の大役者ぐらいのつもりでいた。自信を失くしてしまったら人は打ち負かされてしまう。大切なのは自信を持つことだと言っています。正しい努力の継続で、望んだ結果が出ることを学んだので、これからも蒔いたとおりに花が咲くと信じて、背筋を伸ばして胸を張って、颯爽と頑張ってくれると思います。さあ4月です。希望あふれるすてきな新年度のスタートになりますように。
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