田原市のフリースクール、通信制高校「ゆずりは学園」のスタッフで、同市吉胡町で福祉法務事務所を開く行政書士の太田準二さんが、昨年始まった新資格「こども家庭ソーシャルワーカー」の試験に合格した。少年院などで長年勤務した経験を基に、子どもや家庭を支える「橋渡し役」としての役割を果たす。
名古屋市生まれ、豊田市育ち。大学で教員免許を取得、中学英語教員の道もあったが、少年院などで非行少年らに接する法務教官の道を選んだ。「大学在学中に音楽のルーツをたどってインド、中米、カリブ、米国などのダウンタウンを訪れ、知らなかった世界を見てきた。それから日本を見てみると、日本にも知らない世界があった。生きる道を迷っている人に、なにか示せればと思った」と振り返る。
1990年に市原学園(現市原青年矯正センター)で法務教官を拝命後、2021年までに多摩少年院、立川拘置所、駿府学園などで勤務した。
現場で痛感したのは、非行の背景にある家庭の崩壊や孤立だった。家に居場所がなく車中生活を送る少年や、支援につながらないまま犯罪に巻き込まれる若者たち。「もっと前の段階で手を打てなかったのか」との思いを強めた太田さんは、東京都多摩児童相談所で児童福祉司になった。そこでは虐待や貧困、発達特性への対応など、より深刻な課題に直面した。
公的機関の対応の限界を感じたのもその頃だった。より柔軟な取り組みを志して民間につてを求めた時に選んだのが、父の別荘があった田原市で「ゆずりは学園」を開く沓名夫妻だった。
こども家庭ソーシャルワーカー資格は、児童相談所の児童福祉司や地域子育て支援機関の相談員、児童福祉施設の長などの任用要件の一つとしても位置付けられ、将来的には国家資格化も検討されている。支援が届いていない家庭と適切な制度や機関を結びつける専門性を高めるもので、太田さんは「気軽に相談してもらえるきっかけにしたい」と語る。
ゆずりは学園の沓名和子学園長は「皆さんの相談相手として、いろいろなアイデアや道を示してくれるとうれしい」と述べた。
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1988年生まれ。三重県津市出身。
地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
趣味は一口に言うとゲーム。著名なタイトルをすべて網羅しているわけではないが、コンシューマーはファミコン時代から「ドラゴンクエスト」などを親しんでいる。ジャンルは問わず、環境としてはオンライン、カード、ボード、テーブルトークなど手広くプレーしている。
好きなものは甘いもの。犬派。写真は実家の猫。
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