豊根村の出先機関の富山支所が3月31日、閉所した。建物が老朽化したこと、業務効率化が理由だ。庁舎北側にある富山郵便局に業務を委託した。
2005年11月27日の編入合併前の旧富山村は人口219人で「離島を除くと日本一のミニ村」と呼ばれていた。15年3月に富山小中学校が閉校し、人口減少が加速した。直近では2月末時点で39人となっている。
支所は編入合併と同時に開所した。村によると庁舎は1955年の建設で、老朽化して耐震対策が必要なため、2019年度から閉鎖の協議を重ねた。開所当初は支所長と常勤職員4人が配置され、村税や戸籍、住民、印鑑証明などを窓口で対応した。利用者も1日1~2人となったため、配置する職員も減らした。
一方、郵便局への業務委託は長野県泰阜村などの先行事例を参考にした。自治体が運営する簡易郵便局ではなく、ATM(現金自動預払機)設置基準がある直営郵便局として存続を計画した。
業務委託は25年6月に村議会で議決を受けて、10月から富山郵便局で公的証明書などの事務が始まった。
1日以降、郵便局では証明書、村営バスの回数券、定期券の販売、タブレット端末によるオンライン行政窓口案内業務を取り扱う。近くの富山ふれあいセンター「茶の実」に総務課分室を設ける。職員1人が月曜、木曜、金曜の週3日勤務し、富山地区の公共施設全般の維持管理を担う。
3月31日午後5時、閉所式があった。伊藤浩亘村長は「地域にとって必要な郵便局と行政が手を取り合って生活の拠点を残し続けるための決断です。富山地区を維持するために全力を尽くします」とあいさつした。
合併前に富山村議会議長だった川井富孝区長(66)によると、昭和30年代の富山地区の人口は約600人いたという。「本当に少なくなってしまった。今後も心豊かに暮らせるようにしていきたい」と話した。
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浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。
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