小中一貫の義務教育学校は西尾市と飛島村に続いて県内では3校目だ。蒲郡市教育委員会学校教育課の戒田正敏課長は「『ふるさと西浦を愛し、ともに学び、未来を切り拓(ひら)く児童生徒の育成』という教育目標の実現に向け、学園の特色ある『グローカル教育』に期待します」と話す。
市は、2017年から将来の公共施設の在り方を検討する中で、少子化に伴う小中学校の規模適正化を推進してきた。西浦地区は将来的に全学年1学級規模になるとの見通しで、協議を重ねた結果、西浦小学校と西浦中学校を統合し、新たに「西浦学園」を設置することを決めた。
総事業費65億8040万円を投じ、24年9月から西浦小の敷地に小中一貫の校舎と公民館、児童クラブの機能を持たせた複合施設の建設を進めた。工事は今年6月に完了、9月に供用を開始して、来年以降に旧小学校舎を解体し、跡地にグラウンドを整備する。
4月1日の開校後は、新施設の供用開始まで既存の両校舎を活用する。学校目標に向け、「英語教育」「NISHIURA STUDY(地域学習)」「プログラミング教育」を三本柱に、国際的な視点を持って地域社会に貢献するグローカル教育を推進する。
また、両校が注力してきた「地域とともにある学校づくり」も進める。地域人材を活用した授業や地元企業とのコラボ企画などを通じ、児童生徒には郷土を愛し、国際社会に適応する力を身につけてもらう。
一方、供用後の西浦中跡地については検討が進む。敷地約4万平方㍍のうち、約1万9000平方㍍が私有地だ。毎年、市は地権者25人に計約1200万円の賃借料を払っている。今後の維持管理に課題があるため、民間活力による利活用を模索している。
昨年10月、西浦中敷地の今後に関する住民説明会を開催した。市は整備スケジュールや考え方を説明した。51人の参加者からは「施設を残してほしい」「比較的新しい体育館はまだ使えないか」といった声が出た。
市は説明会と並行し、住民アンケートを通じて幅広い年齢層から意見を聞いたほか、地権者への聞き取りや民間活力の意向を探る「サウンディング型市場調査」を実施し、今年度末の方向性決定に向けた検討を重ねた。
これらを踏まえ市は、25日夜に改めて住民説明会を開く。民間への売却または賃借を進めるのか、既存建物の取り扱いをどうしていくかなど、決定した事業方針を公表する。
公共施設の適正化を進める市資産マネジメント課の担当者は「蒲郡は他の自治体と比べ公共施設保有量が多い状況にある。今回の統合は学校再編の初めての取り組みで、今後のモデルケースになると注目している」と話した。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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