開通の三遠南信自動車道、平日も休日も交通量アップ

2026/05/31 00:00(公開)
開通後の東栄IC付近
開通後の東栄IC付近

防災機能の強化も

 国土交通省中部地方整備局浜松河川国道事務所は、3月14日に開通した三遠南信自動車道の東栄インターチェンジ(IC)から鳳来峡IC間(延長7・1㌔)の開通後の交通状況と整備効果を発表した。今回の開通により、1993年度に事業化された佐久間道路と三遠道路は全線開通となった。

 発表によると、新規開通区間における昼間12時間の交通量は、平日で約2900台、休日で約3900台に上った。さらに開通区間の前後となる東栄IC以北および鳳来峡IC以南の休日交通量も、開通前と比較して約5割から6割増加しており、同自動車道の利用が活発化していることがうかがえる。

 整備効果として、地域間における移動時間の大幅な短縮が確認された。東栄町と新城市間の所要時間は約5分短縮されたほか、奥三河地域から浜松市街地までの移動は国道152号を経由するルートと比べて約25分の短縮が実現した。また、第3次救急医療施設までの搬送時間も、従来の国道151号などを経由するルートより約40分短縮された。カーブの少ない安全な道路環境が確保されたことで、救急搬送時における揺れが減り、患者の身体的な負担も軽減されている。

 防災面での機能強化も大きい。2023年6月の東三河豪雨の際には、並行する国道151号や国道152号で土砂崩れによる長期の通行止めが発生し、住民は大幅な遠回りを余儀なくされた。新たな高規格道路の完成により、災害時にも機能する強固な道路ネットワークが構築され、住民の安全な日常生活を確保する役割が期待されている。

 加えて、広域的な産業振興への波及効果も示された。三遠南信地域の交通アクセスが向上したことで、長野県飯田市周辺と浜松市周辺で盛んな航空宇宙産業における企業間の連携が促進され、新たな取引が創出されるなど産業クラスターの拡大に寄与するとみられている。

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山田一晶

1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。

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