東海理化が2年ぶり都市対抗出場 自分と向き合う「M’sノート」で心も磨き悲願の日本一へ

2026/07/30 00:00(公開)
山根監督=東海理化グラウンドで
山根監督=東海理化グラウンドで

 「第97回都市対抗野球大会」(8月26日開幕、東京ドーム)に東海理化(豊川市)が2年ぶり8回目の出場を決めた。初戦は日本製鉄かずさマジック(君津市)が相手。武藤健司主将は「目標は日本一。攻め続けて、東京ドームで皆さんを喜ばせるプレーをしたい」と力を込める。

 

 ジェイプロジェクト(名古屋市)との第3代表決定戦は5対4の九回サヨナラ勝ち。1点を追う九回、12年目の齋藤導久選手が代打で四球を選ぶと、続く川上承太郎選手が中越え適時二塁打を放って同点。最後は1死一、三塁からルーキー田中幹大選手が左中間を破る適時打を放ち、劇的勝利を収めた。

 

 2023年は53年越しの本大会初勝利を挙げ、初の8強進出を果たしたが、昨年は東海予選初戦の西濃運輸戦で九回に5点差を逆転されると、その後も勝ち星を重ねられず、本大会出場を逃していた。24年から主将を務める武藤主将は、昨年を「目標のない中で練習をするのが一番つらかった」と振り返る。

 

 この1年の大きな変化は昨年8月末に就任した松本隆宏チーム強化推進アドバイザーの存在だ。勧められたのは、自分の強みと課題に向き合い、目標を共有しながら実践と反省を反復する取り組みで、日課となっているのが部員個々が記入する「M’sノート」。約2㌢の厚さの青の手帳で、感謝日記や日々の振り返りなど14項目ある。武藤主将は「感謝を書き記すことで心の充実度が増す。ノートを宝物のように大切にしている」と明かす。さらに3~4人1組で9班に分かれるメンタリング制度を月1~2回、導入し、若手、中堅、ベテランが一緒に話す機会を設けた。

 

 トヨタ自動車に敗れ、第3代表決定トーナメントに回ると、グループリーダーだけでミーティングを開いて反省点を洗い出し、選手全体の緊急ミーティングで徹底事項を再確認。武藤主将は「あの負けがあったから代表を取れたんじゃないかというくらい、キーになる試合でした」と振り返る。その後、社会人日本選手権王者のヤマハを0対2の劣勢から7対3で下した。山根直輝監督は「諦めない姿勢と一体感が形になって出た。投手は池田大将、野手は武藤が中心だが、誰が出ても良いレベルになってきた」と手応えを語る。

 

 一方で、気掛かりなのは予選前に右肘を痛めた北添兼矢投手だ。豊橋商業高校出身で昨年に入社した。「思い通りに治っていないというのが現状」としながら「本戦には万全な状態で挑めるよう準備したい」と話す。山根監督はベンチ入りは状態次第とし「今年は学ぶ年。高卒2年目で壁にぶち当たる年だが、その苦しみの中で壁を破っていくことを期待します」と語る。「日本一を目指して、地域の方、社員、家族に誇りに思ってもらえるようなチームでありたい」と意気込んだ。

 

武藤主将
武藤主将
北添投手
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北川壱暉

 1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。

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