【連載】籔内の学生紹介ファイル〈23〉ジェンダー平等に「光」を ウガンダの生徒支援がっきっかけ 嶋田七帆さん|豊橋技科大院生

2026/09/17 00:00(公開)
嶋田さん(右から2人目)
嶋田さん(右から2人目)

 東三河エリアで社会課題の解決に取り組む学生が増えてきている。注目しているのが、豊橋技術科学大学大学院工学研究科博士前期課程2年の嶋田七帆さん。学生団体から始まり、合同会社としての法人化を経て、現在は法人を解散してより柔軟な形で「MWANGA(ムワンガ)」の活動を続けている。環境問題やジェンダー平等に真しに向き合ってきた嶋田さんの軌跡を紹介する。

 

 嶋田さんが活動を始めたのは、母校である岡崎市の光ヶ丘女子高校3年生の時。スワヒリ語で「光」を意味する団体「MWANGA」は、先輩たちが国連大学で発表したプレゼンテーションを実現するために立ち上げられた。アフリカのウガンダの女子生徒が「生理」を理由に学校に通えない現状を知り、現地にサステナブルな生理用品を届けることを目指すプロジェクトだ。

 

 大学でも水環境保全研究室に所属する嶋田さん。「小学生の時に浄水場の方と交流したことがきっかけで、幼い頃から水環境や、人間が生態系に及ぼす影響に興味がありました。途上国に日本の生理用品をそのまま送ってもゴミ問題に直結してしまうため、マイクロプラスチック問題の改善にもつながるサステナブルな生理用品を作りたいという団体の目標に惹かれました」と振り返る。

 

 活動を続ける中では、高い壁を乗り越える必要もあった。特に大変だったのは、大学4年時に実施したウガンダでの現地調査費用を集めるためのクラウドファンディングだという。当時メンバーは4人。実動2人という少人数で、就職活動と並行しながらページ作成や広報活動に奔走した。結果的に45万円の支援を集め、メンバーをウガンダに送り出すことができた。

 

 苦労も多かったが、それ以上にやりがいを感じる瞬間もあった。「母校の文化祭で同窓会の方とブースを出させてもらったり、私たちの活動を見て『光ヶ丘に入学したい』と思ってくれた後輩がいたりしたことは、とてもうれしかったです。活動を続けてきて良かったと心から思えました」

 

 活動を通じて初対面の人とも積極的にコミュニケーションを取る力が磨かれたと語る嶋田さん。大学院修了後は、地元・岡崎市の市役所職員として働くことが決まっている。母校との関わりを持ち続けたことで、地元に貢献したいという思いが強くなったという。「合同会社という枠組みを外したことで、今は縛りなく何でもできる状態です。代表も愛知に戻ってきたので、今後は地元を中心に、中学生や高校生など、自分たちと同じような時期に生理で悩む子たちに向けて、これまでの経験を踏まえた解決策を探っていきたいと考えています」

 

 嶋田さんが活動を通じて培った行動力や多角的な視点は、今後の社会人生活、そして地元への貢献へと形を変えてつながっていくだろう。

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籔内龍介(やぶうち・りゅうすけ)

一般社団法人火-Okoshi創業者・株式会社Lirem代表取締役。2000年1月11日生まれ。山口県宇部市出身。2020年3月宇部工業高等専門学校を卒業、同年4月豊橋技術科学大学3年で編入、
在学中の2021年10月にLiremを設立して代表取締役に就任。
現在は燠火事業という地域企業経営者の右腕チームを立ち上げて、新規事業や新規プロジェクトを立ち上げる事業を展開している。

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