蒲郡市の2016(平成28)年は三河港蒲郡地区の開港50周年を迎え、港湾施設でのイベント展開で対外的に「みなとまち」をアピールした。また竹島水族館は昨年から今年3月までの年間入館者数が過去最多を記録し、4月以降も大勢訪れており、人気施設として存在感を示している。
三河港蒲郡地区は1966(昭和41)年4月に開港指定され、今年は半世紀を迎えた。市や港湾管理者の県などで記念事業実行委員会をつくり、帆船や客船を誘致し、秋には寄港ラッシュとなった。
10月1日にはクルーズ客船「ぱしふぃっくびいなす」(2万6594㌧、全長183㍍)が初寄港した。同13日には帆船「日本丸」(2570㌧、全長111・09㍍)、同14日には「みらいへ」(230㌧、同52・16㍍)が相次いで寄港した。
特に「ぱしふぃっくびいなす」は昨年供用を始めた11号岸壁に停留。横浜港を発着するツアーに参加した乗船客450人が降り立ち、市内などを観光。観光蒲郡を船で出迎える新たなツールとなった。
一方、竹島ふ頭界隈の「みなとオアシスがまごおり」地区ではふ頭広場でイベントを展開。10月1、2の両日全国の海産物を使ったグルメを競い合う「第9回Sea級グルメ全国大会」が開かれた。2日間で計6万5000人が来場した。
また11月5、6の両日には「第6回全国ご当地うどんサミット」が開催。2日間には31種類のうどんが出品され、5万2000人が訪れた。蒲郡での開催は今回までとなり、来年は埼玉県熊谷市で行われる。
Sea級グルメとうどんサミットではともに大勢が訪れ、蒲郡駅から300㍍とアクセスの良さもアピールできた。
竹島水族館は、昨年4月1日から今年3月31日までの年間入館者数が34万331人を記録。統計開始の1978年度から初めて30万人を突破し、過去最多となった。運営する一般社団法人竹島社中のメンバーら飼育スタッフが知恵を絞ったユーモアあふれる企画や、水生生物に触れることができるタッチングプールなどが人気を集め、休日となると外で入館待ちをする客も見られた。
今月4日にネズミの最大種カピバラの赤ちゃんが産まれ、現在飼育スタッフで人工哺(ほ)育を行っている。
(安藤聡)