豊川工は鈴木快投手(3年)が7回途中まで4安打1失点(自責0)に抑え込み、10奪三振の好投で勝利に貢献した。
最後の夏の初登板となった鈴木。立ち上がり、緊張感が手元を鈍らせた。1死一、三塁で打ち取ったはずのゴロを送球ミス。自ら先制点を献上した。「あのエラーで逆に吹っ切れた。いつも通りの投球ができた」と、後続を2者連続で空振り三振。2回以降は完全に立ち直り、最速136㌔の速球と、曲がり方が異なる2種類のスライダーで奪三振ショーを見せた。
エース佐々木琉雅投手(3年)と共に2枚看板として期待される。映えある背番号1は佐々木に譲ったが、鈴木は「琉雅もいるから、自分も頑張れる。自分も琉雅をエースとして認めているし、試合に勝てればそれでいい」と言う。
打線は2回、井上雄太三塁手(3年)の「レフトフライかと思ったけど、風に乗ってくれた」と振り返る高校初本塁打で1-1の同点とすると、3回に4番・鈴木進悟一塁手(3年)の右前打で勝ち越し、鈴木を盛り立てた。
鈴木の力投で、あす17日の名古屋工との3回戦に向けて佐々木を温存させることに成功。勝てば享栄と対戦する可能性があり、鈴木は「去年は愛工大名電に負けた。今年も私学と戦って、勝ちたい」と意気込んだ。
(由本裕貴)
2回戦
豊川工
011001400|7
100000000|1
蒲郡東
(豊)鈴木快、下山、松井克-松井康
(蒲)岡田、高木、小林-髙橋
【本】井上(豊)
(豊橋市民球場)
豊川工は1-1の3回に1点を勝ち越し、6回に鈴木進の二塁打で1点、7回に原田の左越え三塁打などで4点を追加した。蒲郡東は得点圏に走者を進めるもあと1本が出ず、5回2失点(自責1)と好投した先発の岡田を援護できなかった。