豊川市がイングリッシュ・デイキャンプ

2017/08/25 00:01(公開)
デイキャンプの思い出を英語で模造紙にまとめた児童や学生ボランティア(市教委提供)
 2020(平成32)年度の英語教育改革に備え、豊川市は今月、夏休みの小中学生を対象とした「とよかわイングリッシュ・デイキャンプ」を開催した。内容の濃い“日帰り留学”で、児童らは語学力やコミュニケーション能力が成長できる機会となった。
 今年で2度目となるデイキャンプには、定員の倍となる72人が応募。抽選で選ばれた市内の小学5、6年生と中学生36人が参加した。AET(英語指導助手)12人と、御津高校国際教養科の生徒、大学生ボランティア16人もサポートで加わった。8日の台風接近で予定より1日短い2日間の日程となったが、充実した学習機会となった。
 英語だけで会話するのが基本ルール。初日は豊橋総合動植物公園に出向き、班ごとに動物園内を巡りながら、チェックポイントに立ったAETが動物に関する質問を出し、それに英語で答えた。高校生や大学生が付き添い、困った時は日本語でサポートを受けた。
 2日目は音羽庁舎で、班ごとに考案した英語の寸劇を発表。AETの考えるストーリーは全員がせりふを言うように作られた。ユーモアも含まれ、児童らはお面などの道具も身に付け、楽しく英語を吸収する時間となった。
 最後は模造紙に2日間の思い出を凝縮。動物園での写真や動物の絵、印象に残った言葉などを英語で記した。児童からは「これからも英語を勉強して使いたい」「留学してみたい」などの意見の他、「たくさんの思い出ができた」「他の学校に友達ができてうれしかった」といった友情の輪の広がりを実感する声もあった。
 学習指導要領の改訂で、2020年度から小学5、6年の英語が年70時間で必修科目となり、3、4年にも英語活動が導入される。中学校や高校でも英語で授業を行うことが基本となり、評価基準も変わる。
 キャンプに帯同した市教育委員会学校教育課の小林敦世指導主事は「自分で考えたことを英語で話すのは難しいが、相手に伝わる楽しさが分かる貴重な経験になったはず」と振り返った。
(由本裕貴)
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