一日も早い帰国実現を

2017/11/20 00:00(公開)
北朝鮮で過ごした24年間で「命以外すべて奪われた」と振り返る蓮池さん=豊橋市公会堂で
拉致被害者の蓮池さん講演
 
 北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫さん(60)=新潟産業大学准教授=が19日、豊橋市公会堂で講演し、「北朝鮮に残っている拉致被害者は精神的に限界。緊迫し、猶予できる問題ではない。政府は積極的に外交し、後押しするため国民のみなさんにはそののことを知ってほしい」と訴えた。
 蓮池さんは中央大学の学生だった1978(昭和53)年、新潟県柏崎市の海岸で拉致され、24年後の2002年に帰国した。この日は「夢と絆」と題して話した。
 横田めぐみさん=失踪当時(13)=ら北朝鮮が死亡したと主張する拉致被害者8人について、蓮池さんは「死亡は嘘だと思っている」と否定。北朝鮮から提出されためぐみさんの遺骨がDNA鑑定の結果、別人のものだと判明していることや、蓮池さん夫婦がめぐみさん家族らと近所で生活していた時期などから信ぴょう性がないことを強調した。
 また、核やミサイル問題で各国から厳しい経済制裁を受ける北朝鮮に関し「追い込まれているのは事実」とし、「独自に拉致問題解決に向け、北朝鮮への見返りを検討しておくべき。さらに、残っている人を救うためには多く生存者情報が必要になる」と指摘した。
 40年間、めぐみさんに会えていない高齢の横田夫妻を思い「絆を取り戻すため、数年間は一緒に過ごしてほしい。それには時間がない」と一日も早い帰国実現を求めた。
 講演会は東三河法人会豊橋支部が市民らを対象に開き、満員の約600人が詰めかけた。
(飯塚雪)
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