10年かけ豊川市などプリオ大改修へ

2018/01/18 00:01(公開)
2018年度から10年間で改修が行われるプリオ。外壁の修繕も予定される=豊川市諏訪3で
 豊川市と、市の第3セクターで複合商業施設・プリオ(諏訪3)を運営する豊川市開発ビルは、2018年度から10年間にわたり、事業費約3億9700万円でプリオの大規模改修工事を開始する。八幡地区へのイオンモール進出計画も進む中、地元諏訪地区の8割近くの住民がプリオを「必要」と考えている。
 開店から29年目を迎えるプリオは老朽化が進み、昨年4月から冷房機器の不具合がたびたび発生。7月に緊急措置として仮設冷房機器33台と業務用扇風機80台を設置しながら、修繕工事を行ってきた。経費は仮設空調が約1700万円、修繕費が約1000万円かかった。
 開発ビルなどは新年度から2027年度にかけて、空調や電気、衛生設備、外壁やエスカレーターなどの改修工事を予定。主な事業費は空調が1億7200万円、外壁(全面)が7900万円、電気が3900万円となり、2022年度には7100万円でエレベーターも更新する。開発ビルが52%の約2億600万円を、市が48%の1億9100万円を負担する。
 当初の計画よりも改修費を抑えたが、多額の負債を抱え、2010年に撤退したアピタの親会社・ユニーや、豊川信用金庫への返済繰り延べの対策をしてきた。ユニーへは年間5000万円、豊川信金へは今年度から年間1000万円の返済を行っている。
 プリオのある諏訪連区は昨秋、住民1388世帯を対象に独自のアンケート調査を実施。諏訪1~4部の1102人から回答を得て、全体の79・7%にあたる878人が「プリオが必要」と答え、14・8%の163人が「不要」と答えていた。
 プリオでは近年、賃料・共益費や事業費による売り上げを少しずつ伸ばしており、2019年度には4億円を突破するのを見据え、テナント募集などに力を入れている。
(由本裕貴)
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