豊橋市在住の福祉ケアネイリスト、大羽真由美さんによる訪問サービス「おつめのじかん」が、各地の老人施設などで評判になっている。ネイルケアと手足のマッサージ。お年寄りたちは大羽さんとの会話を楽しみながら笑顔を浮かべる。施設側からも、単調になりがちな施設の生活に、彩りと活気をもたらしてくれると好評だ。
今月22日、豊橋市東小鷹野2の住宅型有料老人ホーム「あざれあ小鷹野」を訪ねると、大羽さんがお年寄りの手の指にネイルアートを施していた。さまざまな花の絵を描いてもらう。サンプルがあって選べる。お年寄りは手を預けて気持ちよさそうだった。施術を受けた入居者の飯田怜子さんは「2回目です。家ではしていなかったので楽しい」と話した。
大羽さんが施設訪問を始めたのは2024年3月。ただし、2児の子育てもあり、本格化したのはこの春からだ。一人につきネイルは20分、手や足のケアは10分。ゆっくりと会話を楽しみながら施術する。組み合わせを選べる。
大羽さんは自身の活動について、単なる美容目的の「ネイル」ではなく、「おつめのじかん」という名前の通り、ケアを通じたコミュニケーションの時間そのものに深い価値があると考えている。職員だけでは手が回らない一人ひとりに寄り添う時間を生み出している。評判を呼び、今では東三河を中心に、浜松市を含めたエリアの施設を定期的に訪ねている。
施設での生活は日常の変化が少ない。大羽さんは「爪をきれいにする目的以上に『友達が遊びに来てくれた』と心待ちにしている人もいます」と話す。「サービス利用者がずっと幸せに感じてもらうことが目的です。『したい』という気持ちを引き出すレクリエーションですね」と述べた。
メニューは女性向けのネイルだけでなく、男性向けには爪磨きや「トリートメント」と呼ぶ手のマッサージも用意されている。男性利用者にもファンが多いそうだ。
「あざれあ小鷹野」の佐野翔平施設長はインスタグラムをきっかけにこの取り組みを知り、施設へ導入した。始まってから約1年、大羽さんが訪問すると利用者が集まり、女子会のように話に花が咲くという。佐野施設長は「ネイルというツールを使ってコミュニケーションを大切にする思いが利用者に伝わっている。外部から来て関わってくれるのが非常に良い」とその効果を高く評価している。
「おつめのじかん」の利用の問い合わせは大羽さんのメール(otsumenojikan.8@icloud.com)へ。インスタグラムは「おつめのじかん」で検索。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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