東愛知ヒストリア 豊川・菟足神社の田祭り

2018/02/24 00:01(公開)
田地餅を囲み、柳の棒を手に稲作を表現する作男たち=菟足神社で
 豊川市小坂井町の菟足(うたり)神社で22日夜、県指定無形民俗文化財の「田祭り」が開かれた。豊作を願い、地元住民によって稲作の過程を模擬的に演じる神事が行われた。
 酉(とり)の刻の午後6時。儀式の後、拝殿前に水田に見立てた太鼓を置き、丸くて平らな「田地餅」を乗せた。それを囲む作男たちに、神前から歩いてきた作大将が神の言葉を伝えると、作男が歌を口ずさみながら鍬や鎌代わりの柳の枝を太鼓に突く田打ちを開始。籾まき、苗代の草取り、馬の代かき、稲刈りなど、一年を通した稲作の所作を表現した。
 この祭りでは、子どもも立派な“主役”。稲作の所作が変わるたびに、お腹を空かせた子スズメ役の子どもたちが作男のすきを見て田地餅を奪うと、境内の外へ一目散に逃げていった。追い掛けた作男が餅を奪い返すと、再び神事が再開された。所作の一つ、昼食持ちではひょうたんと弁当箱を付けた柳の棒を背負った女が登場し、ご利益を求めてひょうたんを触る家族連れが相次いだ。
 いつから行われている祭りかは定かではないが、代々使用される装束には「元禄14(1701)年正月調整」と記され、このころには行われていたと推測できる。最後は拝殿に供えられていた無病息災のご利益がある「牛の舌餅」や菓子、ミカンが参拝者に配られた。境内を走り回った子どもらも、薄っぺらく食べやすい餅をほおばった。
(由本裕貴)
おいしそうに牛の舌餅を食べる女の子=同
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