新城市出身で広島大学総合科学部3年の片桐萌絵さん(20)が、「第21回キャンパスベンチャーグランプリ」で最優秀の経済産業大臣賞(ビジネス大賞)に輝いた。2日、市役所に下江洋行市長に受賞を報告した。
学生起業家が競う全国大会。2月25日にあり、国内8地域から選ばれた12チームが出場した。
片桐さんは「民俗芸能の運営・参加システムのリデザイン~サステナブルな民俗芸能を実現するために」をテーマに発表。民俗芸能を専門とするコンサルタントが、担い手不足などの課題を解決する内容だ。SNSの活用などで観覧者数や関係人口の増加を目指す「参加者増加プログラム」と「担い手公募プログラム」を提案した。
2024年度は静岡県菊川市のほか、広島県内など23カ所を訪問した。東広島市で7月に開催される「三津祇園祭」の運営に携わり、大名行列への参加者募集と地元の人との交流会を企画した。祭りの関係者と協議し、SNSで参加者を集めた。「他県出身の人が関わると地元の人が頑張ろうと奮起する」と話した。
新城中学、県立時習館高校を経て広島大に進学。東栄町出身の父と一緒に3歳から毎年1月2日に開かれる古戸の花祭に参加し、舞手として活動する。「花祭はファンが多い。遠方からも見物に来たり、湯ばやしに参加したりする人がいる。名前を知らなくても顔は知っている人がいる。同じ雰囲気を共有できるのがうれしい」と語る。
大学1年の23年10月に地域団体「とらでぃっしゅ」を立ち上げた。コンテストの賞金(20万円)などを元手に今月に株式会社化する予定だ。
卒業後は拠点を古里の新城市に移して活動を続けるビジョンがある。担い手不足などで継続が困難な祭りが東三河各地にもあるためだ。「祭りの関係者の意思を確認したい。運営側も一般公募など継続させる手立てはある」と語る。
下江市長は、国指定重要無形民俗文化財の「黒沢田楽」が18年から休止していることを紹介し、「外国人で日本の伝統芸能に興味がある人がいる。多くの人に関わってもらい復活する機会をつくってほしい」と述べた。
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浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。
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