豊橋市が「自殺対策計画」骨子案まとめ

2018/08/22 00:00(公開)
 豊橋市は、今年度末の策定を目指している「自殺対策計画」の骨子案をまとめた。市内では近年、年間50~60人前後が自殺で亡くなり、中でも全国と比べ自殺者の割合が高い、子ども・若者(39歳以下)に対し、相談窓口の充実、ストレスや困難に対処する教育に力を入れる。
 計画は来年4月から5年間を期間とし、最終年度・2023年の自殺死亡率を10・7以下(40人以下)にするといった数値目標などが盛り込まれる予定。
 市によると、各年代で自殺者数が年々減少しているのに対し、子ども・若者層は横ばいで推移し、特に20歳代男性と30歳代女性の割合が高い。自殺が15~19歳と30~39歳の死因の1位で、20~29歳でも2位となっている。市は、対策の1つとして、子ども・若者層への教育で困難を乗り越える力の向上を目指す。
 また、健康問題を理由に60歳代女性の自殺者割合も高く、関係機関による課題の共有と連携の強化、高齢者の居場所づくりや活躍の場の充実を図る。
 市は自殺を社会的な問題と捉え、包括的な施策も検討。警察や医療機関など外部の関係機関との連携や、支援者同士のネットワークを強化する。自殺のサインを示している人に気づき、話を聴いて相談窓口につなぎ、見守る存在となる「ゲートキーパー」のさらなる養成や支援者の相談技術向上にも取り組んでいく。
 20日あった市議会福祉教育委員会で、金田英樹副市長は「自殺予防対策をしっかり検討し、次の計画素案に載せていきたい」と話した。
(飯塚雪)
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