2018 社会回顧㊤

2018/12/29 00:00(公開)
父親の死体遺棄裁判で被告は何を語る

 今年2月に逮捕され、父親=当時(63)=の遺体を三河湾の海中に捨てたとして、死体遺棄罪に問われている豊橋市の農業小林大介被告(31)は11月の初公判で人定や起訴内容について黙秘。小林被告が犯行を打ち明けたとされる親戚の弁護士らが証人に立つ中、明確な犯行動機は分からないままだ。父親の遺体が見つかっていない中、年明けから行われる被告人質問で何を語るのか。
 
 「ごめんなさい。先生をだましていました。お父さんを帰らないようにしました」。小林被告は昨年3月、親戚の男性弁護士に電話でこう犯行を告白したという。
 12月27日に名古屋地裁豊橋支部で行われた第三回公判で、証人尋問に立った弁護士は「(小林被告が)作業場で父親をハンマーで殴って死なせ、死体を解体し、ボートで捨てたという趣旨のことを言っていた」と述べた。
 小林被告は2016(平成28)年10月23日ごろ、作業場で父親を死亡させ、翌24日ごろ、ゴムボートで運んだ遺体を三河湾の海中に投棄したとされている。逮捕前の調べに、父親の殺害をほのめかしていたが、逮捕後は黙秘に転じていた。
 弁護人は、初公判で「起訴内容について述べるべき意見はない」とした上で、父親の死亡の経緯については「自宅作業場で父親が突然電動のこぎりを振り回し、被告は身を守るため、やむを得ず反撃したところ死亡した」と主張。
 一方で、親戚の弁護士は被告から犯行を告白された際に「身を守るためにハンマーを取ったとは聞いていないし、そんなことはあり得ない。体が強じんな父親が仮に電動のこぎりを振り回したら被告がハンマーで勝てるわけがない」と否定した。
 裁判では、捜査報告書を作成した当時の捜査員も出廷し、凶器とされるハンマーの置き場所や“殺人の犯行現場”として作業場へ案内する小林被告の様子を語った。
 犯行動機には家庭内別居状態だった父親と母親の不仲が関係しているとみられる。年明けに再開される公判で動機に言及するのか、焦点の一つとなる。
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