45年の歴史に幕 ほの国百貨店が閉店

2020/03/17 00:01(公開)
手を振って最後のお別れをする林社長や従業員=ほの国百貨店で
手を振って最後のお別れをする林社長や従業員=ほの国百貨店で
 東三河唯一の百貨店「ほの国百貨店」(豊橋市駅前大通2)が15日、45年の歴史に幕を閉じ、閉店した。この日は終日、大勢の来店客でにぎわった。
 豊橋丸栄として1974(昭和49)年にオープン。売り上げを順調に伸ばし、バブルの余波が残る1992(平成4)年には年間売上高161億の最高記録を達成、地域を代表する百貨店として多くの住民や企業に利用された。
 ところが、郊外への大型スーパーの進出、インターネットショッピングの台頭で売上が低迷。2012年に現在の「ほの国百貨店」に名称を変更し、包装紙や買い物袋などのデザインを一新、新たな歩みをスタートしたが昨年11月、売上の低迷や建物の老朽化を理由に閉店を発表した。
 最後の営業日となった15日は、開店前から店の前に行列ができた。各フロアでは最終日の値打ち品が並び、次々と商品を買い求める客の姿が見られた。
 6年半にわたって百貨店の歌声広場を担当したボーカリストの琳佳さんは「豊橋丸栄がオープンしたその日、母の背中におぶわれ、オープニングセレモニーを見ていたと聞いています。子どものころからたびたび訪れ、仕事でもお世話になった店。なくなってしまい、本当に残念で寂しいです」と話していた。
 閉店後、林恭吾社長が店の前に残った来店客に「45年間のご愛顧、ありがとうございました」とあいさつ。最後は従業員一同で手を振って最後のお別れをし、シャッターを閉めた。
(竹下貴信)
従業員に見送られ退店する客=同
従業員に見送られ退店する客=同
最後の買い物でにぎわう店内=同
最後の買い物でにぎわう店内=同
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