新校名は「田原福祉グローバル専門学校」

2020/03/24 00:00(公開)
新たなロゴマーク(後方右)を前に握手する山下市長㊧と山田理事長=田原市役所で
新たなロゴマーク(後方右)を前に握手する山下市長㊧と山田理事長=田原市役所で
 来年4月から民営化される田原市立田原福祉専門学校(田原町)の学校名が、「田原福祉グローバル専門学校」に決定した。市は23日、運営母体となる社会福祉法人福寿園(同市)と移管に関する覚書を市役所で締結した。全国でも珍しい介護福祉士を育てる公立の専門学校として歩んだ24年の歴史と校風を受け継ぎつつ、民間の活力を生かした学校に生まれ変わる。
 市民から「たっぷく」の愛称で親しまれてきた同校は1996(平成8)年、旧田原町立学校として開校。当時80人だった定員は、同種の専門学校の増加や少子化などの影響で生徒が減少、近年は入学者数の定員(40人)割れが続いており、今年度は外国人留学生を含む1年生19人と半数を下回っていた。
 福寿園の山田浩三理事長は「生徒や保護者、関係者に安定性と信頼性を感じてもらうことが一つの大きな目標。民間の自由な発想、活力を導入し、双方にとって良かったと喜べるよう、懸命に努力していく」と力を込めた。
 山下政良市長は「たっぷくの校風を受継ぎつつ、福寿園独自の事業にも期待している。市も人的、経済的な支援をしていきたい。今まで以上に地元から期待され、学校がますます発展することを祈念している」と話した。
 新ロゴマークは、同校のシンボルの時計台と、渥美半島の地形、波のイメージを組み合わせて田原のTを表現。背景には、個性を尊重しながら協調性も大事にする学校の姿勢を表したカラフルなジグソーパズルのピースが、はめ込まれている。
 今後、校舎は改修され、敷地内にはカフェもオープンする予定。

 この日、市立田原福祉専門学校は、福祉実践コースを設置する県立福江高校と福祉教育に関する連携協定を結んだ。両校の学生の確保や人材育成、地域の福祉の充実を目指す。「市と共に、地域に根差した人材育成に取り組んでいきたい」と寺田安孝校長は述べた。今後、田原福祉専門学校への連携型選抜の実施や、講師の派遣などを実施する。
(飯塚雪)
協定に調印した寺田校長㊨=同
協定に調印した寺田校長㊨=同
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