豊橋市民プール 今夏限りで廃止へ

2021/07/22 00:02(公開)
今夏限りで営業終了となる豊橋市民プール=豊橋市今橋町で
 豊橋市は今夏限りで豊橋公園内の市民プールを廃止する。老朽化や周辺の室内プールが整ったことなどが理由。建物解体や跡地利用などの計画は未定だが、来年度から具体的な検討に入る。2019年には豊川市民プールが営業を終え、東三河で唯一の公立屋外プールだった。
 今年度の営業は9月5日まで。市議会6月定例会で施設廃止の条例案を可決した。市は2015年度に豊橋公園の施設利用方針で市民プール廃止を打ち出していた。
 市内には06年に総合体育館「アクアリーナ豊橋」(神野新田町)、翌年完成の「りすぱ豊橋」(東七根町)にそれぞれ室内プールが完成。さらに、アクアリーナの隣には「シーパレスリゾート」の屋外プールもある。市民プール指定管理者との契約満了となる今年度の廃止に至った。
 施設は1965年にオープン、08年の改修で競技用の50㍍プールと飛び込み用の二つのプールを廃止した。それ以降は25㍍、幼児用の各プールで営業を続けてきた。市によると、記録が残る限りで68年の利用者数は10万人を超えていた。
 総務省の「地方財政白書」によると19年度末の公立プールは全国3502カ所。10年前の09年度末から581カ所(14・2%)減った。さらに99年度末比では4分の1の1167カ所(25・0%)も減少している。豊橋市民プールの利用者もここ10年間では、年1万2000~1万7000人台で推移していた。
 東三河の公立屋外プールは新城市が07年、蒲郡市が2011年、豊川市が19年限りで営業を終了した。蒲郡市では小学校プールの無料開放やラグナシアプール利用補助などを実施している。
【加藤広宣】
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