県内水面漁協連合会東三河水系連絡協議会は、新城市の豊川(とよがわ)で捕った稚アユを上流域の川に放つ「くみ上げ放流」を本格化させている。産卵から遡上までを同一水系内で完結させ、天然アユとして育てる取り組みで、昨年から定着を目指して開始された。
堰(せき)があるため、遡上できないアユを上流へ運ぶ。豊川のアユは、豊川市内で秋に産卵、ふ化して川を下り、海で成長した後に春に川を遡上する。
2025年は豊川水系の7漁協が県の許可を得て、初めてくみ上げ放流に取り組んだ。川の中流部となる新城市で稚アユを1250㌔を捕り、陸路で上流部に運んで放流した。うち寒狭川中部漁協は約800㌔を豊川本流などに放ち、20㌢以上の魚が釣れたという。
今年は豊川水系7漁協に、東栄町の振草川漁協と豊根村の大入川漁協の9団体が連携して事業を進めている。4月18日から新城市の牟呂松原頭首工の魚道に集まった当番の各組合員が約10㌢の稚魚をすくい上げて各河川に運んでいる。今月末までに計1610㌔分を捕獲する計画だ。
各漁協には増殖義務があり、漁業法により都道府県から定められた量の稚魚を放流しなければならない。以前は他県の稚魚を放流していたが、不漁などで仕入れ値が高騰し、漁協の経営に影響していた。そこで矢作川で採用されていたくみ上げ放流を豊川でも採用した。
連絡協議会副会長で寒狭川中部漁協の河合良昭組合長は「昨年は肉厚で大きいアユが釣れた。豊川水系にはそれだけ育てる環境がそろっていることをPRしたい」と話した。
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浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。
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