豊橋市で廃プラスチックなどが大量に野積みされている問題で、住民組織「野積み廃プラから町民を守る会」が9日、同市西山町の公民館で初の住民説明会を開いた。会の活動に協力する籠橋隆明弁護士(名古屋E&J法律事務所)が、広がる野積み施設の現状と業者への調査権を持つ市の対応について述べた。
会によると産廃処理業者と関連会社により、市内8カ所で野積みされた廃プラの梱包体は推計2万4000㌧に上る。長年放置され、近隣への悪臭や飛散、火災などの危険性も指摘する。該当地域の自治会長らが昨年4月に会を発足させ、科学的調査の結果を踏まえ市の対応を求めている。
一方、業者は梱包(こんぽう)体をリサイクル可能な「有価物」とし、市も「有価物ではないとは言い切れない」としている。
籠橋弁護士は大量の不法投棄で社会問題となった香川県の「豊島(てしま)」を引き合いに「自治体が廃棄物と認めず長期化する点が豊橋の問題と共通する」と指摘した。有価物か廃棄物かの判断について「業者の主張でごみ扱いできなくなっている」と説明した。
そのうえで、梱包物の取引価値や市場での販売可能性、計画的な販路の有無などの判断基準に沿った市の調査が必要だと述べた。籠橋弁護士は「内容物も不明確だ。疑わしい段階で調査は可能で、市は調査権限を行使すべきだ」と話した。
今後は会との協議や市の対応を踏まえ、年内にも廃棄物処理法違反(不法投棄)で業者の刑事告発も視野に入れているという。
参加した60代女性は「囲いが建ち、山積みになってようやく廃プラ置き場と認識した。市は当事者の視点で適切に判断してほしい」と求めた。
伊藤健一代表は「多くの住民や他地域の市民も関心を寄せていると分かった。告発する前に、市の前向きな対応を期待したい」と述べた。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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