豊鉄市内線の特別列車「おはなしでん」運行

2021/10/30 00:00(公開)
走る車内で絵本の読み聞かせを楽しむ親子ら
走る車内で絵本の読み聞かせを楽しむ親子ら
 豊橋市を走る路面電車で絵本の読み聞かせを楽しめる豊橋鉄道市内線の特別列車「おはなしでん」が29日、「駅前」と「運動公園前」の両電停間で運行した。未就学児とその家族ら40人が絵本と車窓を一緒に楽しんだ。
 市の企画で市中央図書館「おはなしのへや」を移した。走る電車で開くのは初。10組20人を募ったところ、予想を上回る80組174人の応募があった。
 この日は両電停発の2便を貸切運行。車内にマットを敷き、靴を脱いでリラックスできるスペースも設けた。中央図書館ボランティアの会が、蔵書から選んだ「せんろはつづく」「せんろはつづくまだつづく」の電車の絵本や食べ物にまつわる絵本を読み聞かせた。
 このほか「おべんとうばこのうた」の手遊びやエプロンのアップリケを使って話を聞かせる「エプロンシアター」に子どもたちの視線は釘付け。30分の旅を楽しんだ。
 豊川市の本間巧都さん(5)は「電車は大好きだけど市電は初めて。絵本も電車も楽しかった」と満足した様子。母恵里さん(42)は「以前住んでいた京都でも路面電車はお気に入り。コロナ禍でお預けだったのでうれしい。絵本と一緒に楽しめるのがいい。また開いてほしい」と第2弾を望んだ。
 市都市交通課は「公共交通の活用法を探る社会実験。幼少時から公共交通への愛着やマナーを育むことで、将来の利用につなげたい。続編や別の企画なども検討したい」と話す。
【加藤広宣】
貸切電車に乗り込む親子連れ
貸切電車に乗り込む親子連れ
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