田原公共ふ頭2号岸壁の水深10㍍化耐震補強工事

2023/04/16 00:00(公開)
田原公共ふ頭2号岸壁=蔵王山展望台から撮影
 田原市緑が浜一号の田原公共ふ頭2号岸壁を水深10㍍化し、耐震補強する工事が、今年度の新規事業となった。三河港田原地区国際物流ターミナル整備事業。2025年度にかけて総事業費47億円を投じる。
 公共ふ頭2号岸壁は整備されて1996年に現在の姿になった。幅約400㍍、水深5・5㍍で、形状にもよるが2000~3000㌧の船が入港できる。全体で約990㌶ある田原臨海工業用地の工業資材や建材の出し入れに使われる。トヨタ自動車田原工場、東京製鐵田原工場(2022年)をはじめ、多くの製造業の工場、運輸業の事務所が並ぶ。また国内最大級のバイオマス発電所の建設を予定している。
 水深10㍍化は幅約170㍍分が対象。約2万㌧までの船が入港できるようになる。工業用地全体の価値を大きく上げるだけでなく、南海トラフ地震などの大規模災害で陸路が寸断された場合に、多くの救援物資や復旧工事用の重機などを海から運び入れられる。23年は耐震強化工事の詳細な設計と、海底の土砂を掘りあげる浚渫(しゅんせつ)工事をする。
 1986年、田原市長だった白井孝市氏が要望しており、37年ぶりに実現にこぎつけた。
【岸侑輝】
臨海工業用地について説明する田原市職員
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