「渥美半島の戦後」を出版

2023/06/29 00:00(公開)
本をPRする三竹さん㊧と藤城さん
 田原市の昭和20年代生まれによる「渥美半島の昭和を記す会」が、「渥美半島の戦後」を出版した。子どもの頃の思い出などをまとめた「渥美半島の昭和」の続編。シンプリブックス刊、B5判98㌻、税込み990円。
 前編読者の「もう少し昔の話を聞きたい」という声に応えた。1935~44年の昭和10年代生まれ12人による17編の手記を中心とする全54編。戦中から戦後すぐの時代を振り返る。陸軍伊良湖試験場跡に終戦直後の46年から入植、開拓した8人の体験談を記録した「西山の開拓」を収録した。田原市立亀山小学校に勤務していた小久保豊さんが86年に地域教材として作ったものだ。
 遊びや食生活、学校生活、親の仕事の手伝いなど内容はさまざま。B29への恐怖、軍事色の強い遊び、都会から買い出しに来る人と闇市の話、復員してきた家族や親戚とのエピソードなど。戦争の影響が色濃い当時と、そんな中でもたくましく生きている人々の様子がうかがえる。
 記す会の三竹清一さんは、当時と現在を比べるとインフラの発達や土地開発の歴史を感じられると話す。「過去があって今がある、未来へ続く。昔を知っていれば、未来に何が起きるか想像できることもある」と温故知新の精神を説く。
 藤城信幸さんは「自分の家や地域のルーツをある程度知っておくのは大切」と語る。戦中のことを語りたくないという人もいたといい「体験した本人が語ることに意義がある。本人でなければ記せない重みがある」と賛同してくれた多くの人に感謝した。
 豊川堂や精文館、田原市の「原甚書店」、通販大手「Amazon」などで買える。問い合わせは藤城さん(090・6073・6030)へ。
【岸侑輝】
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
最新記事

日付で探す

藤城建設 蒲郡信用金庫 光生会 住まいLOVE不動産 さわらび会 虹の森
158商品のおすすめドッグフードを比較 hadato 肌を知る。キレイが分かる。 全国郷土紙連合 穂の国