豊橋で新アリーナを考えるシンポ

2023/08/07 00:00(公開)
大勢の市民が集まったシンポジウム=豊橋市民センターで
 豊橋市が豊橋公園で建設を目指す「多目的屋内施設」(新アリーナ)について考えるシンポジウムが6日、市民センター(カリオンビル)であった。豊橋公園への建設に反対する市民らが、市の整備方針をめぐる問題点を紹介し、意見を交換した。そして白紙撤回を求める新たな活動への協力も呼び掛けた。
 「東三河くらしと自治研究所」主催。宮入興一代表(愛知大学名誉教授)は「市民の重大テーマで関心も高まりつつある。問題の所在を明らかにして理解を深めてほしい」と述べた。
 この日は宮入代表ら4人のパネリストが、市の整備方針をめぐる経緯や立地選定、財源などの問題点を指摘した。
 斎藤啓市議は整備方針をめぐる経緯について、佐原光一前市長からの7年間の動きを時系列で振り返った。政府が推進する「スタジアム・アリーナ改革」との関連も示したうえで「20世紀型の大型公共事業モデルが破綻し、民間企業が公共事業に携われる新たな理屈と仕組みづくりの結果」と問題点を指摘した。
 宮入代表は、建設予定地の市営球場を市総合スポーツ公園(神野新田町)へ移設する際の問題を挙げた。移設先は巨大地震に伴う津波被害が心配される「特定避難困難地区」にあり、「大会時なら数千人が集まる。市は3㍍のかさ上げで対応するというが事業費は数倍に膨らむ」とした。
 市民グループ「豊橋公園の未来と新アリーナを考える会」の藤田茂樹代表は、問題修正を重ねて膨らみ続ける財源問題をデータで示した。
 「豊橋公園内への新アリーナ建設の白紙撤回を求める会」の佐藤清純代表は「アリーナ建設の是非を問う住民投票が必要」と訴えた。住民投票条例の制定を求め、昨秋に続き署名活動を再開する考えを示した。9月に新組織を立ち上げ、10月下旬にも始めたいとしている。
 佐藤代表は「残された方策は多くの市民を巻き込んで反対の意思を示すこと」と呼び掛けた。
【加藤広宣】
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