サーラ物流、スペースへ出資

2023/09/09 00:01(公開)
実証実験の拠点となるサーラ物流浜松事業所=浜松市東区で
中継輸送支援システム「ドラ基地」実証実験など経費に

 サーラ物流(豊川市宿町)は7日、トラック運送の中継輸送支援システム「ドラ基地」を手掛ける「スペース」(蒲郡市豊岡町)に対し、有償新株予約権方式で出資したと発表した。額は非公表。「ドラ基地」の本格的な実装へ向けたシステム改良や、近く両社で始める実証実験などの経費に充てるという。
 ドラ基地は全国の運送会社の協業を促し、長距離便の中間地点での中継輸送をマッチングするプラットフォームとしてスペースが開発した。中継地で荷物を他の事業者に託し、引き返す際に新たな荷物を引き受ける。
 中継輸送で日帰り運行が可能になり、輸送効率化による収益力強化も見込める。来年4月からドライバーの長時間運行など労働規制強化に伴う物流業界の「2024年問題」の解決策としても期待されている。
 今回の出資は「J―KISS」型の新株予約権方式をとった。スタートアップ支援を目的に、新株切り替えまでの期間が比較的長い。サーラグループは今期からの中期経営計画で、社会課題の解決を図り外部スタートアップとの協業を新たな柱の一つに掲げた。各種ビジネスプランコンテストを通じ、スペースとは昨年から本格的な連携を探っていた。
 スペースではシステムを本格稼働させる来秋を見据え、今回の調達資金をドラ基地のシステム改良や物流事業へ普及を図る活動に充てる。
 さらに両社は今後、サーラ物流浜松事業所(浜松市東区)を中継拠点に実証実験も始める。
 東京と関西にそれぞれ輸送網を持つ2事業者と連携し、中継輸送でのマッチングや危機対応などについてさらなる改善を図る。既存の物流拠点を生かしたサービスの確立を目指し、将来的に拠点提供者の拡大にもつなげたい考えだ。
【加藤広宣】
「ドラ基地」を使った中継輸送イメージ(提供)
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