蒲郡の銀波荘が来月16日「シノノメ」オープン
蒲郡市西浦町の旅館「旬景浪漫銀波荘」は、温泉喫茶「si no no me(シノノメ)」を来年1月16日にオープンする。使われていない1階大浴場を改修、その雰囲気が残った店内では足湯や読書が楽しめるほか、コワーキングルーム「/h」を併設し、ワーケーション環境も充実させた。
銀波荘は1955年に創業し、将棋のタイトル戦を通算93局受けていることから「将棋の宿」として有名だ。新型コロナウイルス禍で、団体客から個人客へのシフトに対応するため、一部客室をサテライトオフィスに生まれ変わらせるなどの新たな取り組みに挑戦している。
今回、宿泊客や西浦パームビーチを訪れた人に、三河湾の絶景を眺めながら、時間を忘れて読書やオリジナルスイーツを楽しみ、心身ともにリラックスできる癒やしの空間の提供を考えた。県の宿泊事業者向け補助金を活用し、リノベーションした。
ビーチからシノノメに直結できる階段を設置した。店の中央にあるカウンターで旅館専属のバリスタがいれるコーヒーやカフェラテ、ワッフルなどの商品を注文する。
三河湾や渥美半島が一望できるカウンターや浴槽だったスペースに座って、くつろぎながら飲食できる。脱衣場の棚を利用した本棚には銀波荘や蒲郡に関する書籍を集めた。また「将棋の宿」らしく将棋盤があり、将棋を指すこともできる。「/h」は12席を用意し、プロジェクターを使った会議やワーケーションができるようになっている。外の足湯は誰でも利用でき、店内同様の景色を楽しめる。
23日は内覧会が開かれた。市内の太田貴子さんは「今までに見たことがないカフェで、時間を忘れるほどいい場所だった」と話した。
安藤壽子専務は「ビーチを散策、自然と戯れた後に気軽に入店して、楽しんでほしい」とPRした。
シノノメは午前10時から夕暮れまで。水曜定休。宿泊客は夜間でも一部スペースを利用できる。コーヒーは600円から。問い合わせは銀波荘(0533・57・3101)へ。
【林大二朗】
大浴場の雰囲気が残る店内のスペース
三河湾を見ながらくつろげる足湯